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神奈川県にはあって、東京都の交番にないものって??

都議会の話

答えは…「パソコン(IT機器)」です!

嘘のような本当の話ですが、東京都の交番にはパソコンが一台もありません
これ、けっこう知らない人が多くて、馴染みの新聞記者さんに話した時も
最初は信用してもらえませんでした(苦笑)。

現在、東京都の交番業務・情報共有はすべて
紙ベースによるやり取りが行われています。

このため、例えば落し物をした際に交番を尋ねても、
別の交番に届いていた場合は情報共有がリアルタイムではないために

「いえ、そういった取得物は今のところないですね…」

と言われ、カードをすべて止めて免許証などを再発行。
その後に3日くらい経ってぜんぜん別の所轄から

「見つかりました!」

なんて連絡がくるのが
東京都あるあるだったのですね(実体験済)。

周りの自治体を見渡してみれば、神奈川県では
平成15年度からすでに「交番等ネットワーク化事業」に予算がつき、
すでに多くの交番でIT機器の導入が進んでいます。埼玉県の交番も同様です。

「交番」は各都道府県の県警(東京都なら警視庁)がそれぞれ所轄するため、
お隣同士の自治体でもこうした差異が発生します。

これまで東京都の警視庁は

「セキュリティ上の理由」
「交番が無人になった際の盗難の可能性」

などからIT機器の導入に消極的だったようですが、
情報技術が高度に進化し、またノート型のPCなら書類同様に
鍵をかけて保管できるようになった今、導入しない理由はありません。

これほど身近な「交番」の問題でありながら、過去この件に取り組んだ
議員はいないようでしたので、今回の一般質問でこちらを取り上げました。

写真

これに対して警視総監からの答弁は、

・都内の交番はセキュリティ上の問題から、コンピュータ端末の整備に至っていない
・この整備によって業務の合理化や効率化など、警察活動の充実・都民の利便性につながる
・コンピュータ端末整備に向けた検討を進め、平成26年度に調査研究のための予算をお願いする

というものでした。
手前味噌ながら、これはかなり前向き&画期的な答弁です!

まあ単に、警視庁が元々やりたかったタイミングで運良く質問をした説もありますが(←)、
以前にも書いた通り、議会での答弁は行政に強い拘束力を持ちます。そのため、
行政側が懇意の議員を使って誘導質問をさせることもあるくらいです。

この答弁により、平成26年度の調査研究→平成27年度から
順次導入の流れを、微力ながら後押しできたのではないでしょうか。

…なお、この質問をしているときには議場から

「おまえ、交番で働いたことあんのかーー!」(元警察官の議員の方)
「そんなこと言ってると、捕まるぞーー!」(詠み人しらず)

などの野次がにぎやかに飛び交っておりました。
知らんがな…

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なかなかニュースバリューもあったようで、
今朝(3/7)の東京新聞にわりと大きく取り上げられました。

交番にIT機器が導入されることは取得物の迅速な照会はもちろんのこと、
情報共有の速度・精度の向上や、業務効率の改善により警察官が事務作業に
当たる時間を軽減し、地域のさらなる安心安全につながっていきます。

大きな政策を語るだけでなく、都民の皆さまの身近な暮らしを
改善する提言ができるよう、引き続き議会活動を続けて参ります。

とまあ、こんな感じで随時一般質問の内容と答弁を
一つずつテーマ毎にご紹介していきます。
議事録貼り付けても面白くないからね!

…実はこの答弁以外はほとんどゼロ回答
胸を張ってご報告できることもそんなにないのですが、
都政の現状として情報をお伝えできれば幸いです。

それでは、皆さま良い週末を!

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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