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都議選は無効?!東京都にもある「一票の格差」

都議会の話

取り上げるのが遅くなって恐縮ですが、
6月の都議選にも看過できない「一票の格差」があったとして
元最高裁判事が提訴を行いました。

都議選も「1票の格差」、元最高裁判事が提訴
http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/national/20131002-OYT1T00787.htm

都議選における選挙区割は2001年を最後に行われておらず、
今や人口比で最高3.2倍もの差が開いており、憲法で定められている
投票価値の平等を無視し、また公選法にも反している、との主旨です。

国政でもそうですが、この一票の格差については
たびたび違憲判決が出されるものの、「無効」にはならないため、

「わかっちゃいるけど、まあいいか」

状態での先送りが続けられています。
その最大の理由はもちろん、議員同士の利害関係です。

たとえば都議選で定数の是正をしようとするとですね、我が選挙区である
北区は見事に「議席数と人口比がオカシイ区」にノミネートされまして、

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※『都議選「千代田区特例廃止を」元最高裁判事提訴、初弁論』より抜粋
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013100202000234.html

適正数に従えば北区の定数は「4→3」となり、
最下位でギリギリ議席をいただいた私としましては
文字通り死活問題になるわけであります(苦笑)。

そういう状況に追い込まれる議員たちの皆が皆、
現状維持的な主張を続けた結果、12年間も問題が残されてしまったわけです。

とはいえ、言うまでもなく一票の格差は
すぐにでも解消すべき重要項目です。

せっかくなので「なんで格差がダメなの?」
というお話を付け加えますと…

ある学校で、校長先生の信任決議が行われるとします。
(そんな学校ないと思いますけど。苦笑)

この学校は文系40名が1クラス、理系が30名ずつ2クラスです。

全員が集まって議論することは現実的ではないので、
各クラスの代表者を選んで討議・議決することにしました。

各クラスの予備選挙の結果は以下のとおりです。
(○=校長を信任、×=校長を罷免)

文系クラス=○派35名、×派5名

校長信任派の代表者が選出される

理系クラスA=○派10名、×派20名
理系クラスB==○派10名、×派20名

校長罷免派の2名が代表者に選出される

こうして3名の代表者で改めて
校長の信任を問いますと、×派が多数で校長は罷免されます。

ところが、絶対数で見れば

○派55名、×派45名

で、多数決では校長は信任されるはずだったのです。
このように、人数格差のある状況で代表を選出してしまうと、
民意の結果がねじ曲げられるというのが、一票の格差の本質的な問題点です。

以上はあくまで喩え話ですが、国政の場ではすでに
人口の少ない地方の票の重みがどんどん増していき、その結果
農政などの政策が歪められているという具体的な指摘もあります。

東京都においては、これほど極端な政策の歪みは
起きないかもしれませんが、だからといって先送りや放置は許されません。

127名という議員定数の是正(削減)も含めて、
自らの立場を恐れずに

「おかしいものはおかしい!」

と主張し続けていきたいと思います。

…4年後どうしよう。。((;゚Д゚)オレシラナイ

ではでは、本日はこの辺りで。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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