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「表現の自由」活動の岐路。山田太郎・前参議院議員の活動縮小について思うこと

日々のこと,

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

私も1日参加した恒例のコミケ演説が終わってほどなく、山田太郎・前参議院議員が重大発表を行いました。

動画を見る時間がない!という方は、重要部分を文字起こしして下さった方がおりますので、こちらで内容が確認できます。

【2018/8/15】山田太郎氏による今後の活動についての「重大発表」文字起こし
https://ameblo.jp/tsukimatsuhashi/entry-12398225586.html

議員バッジを失って丸2年以上。それでも私人の立場から「表現の自由」を守るために政治活動を継続してきた山田太郎さんですが、

「今の立場で活動を続けることには限界がある」

とはっきりと宣言され、活動の第一線からは退かれる意向を示しています。

「みんなの党」時代からあしかけ5年、ずっと政治活動をともにしてきた山田さんがこうした発言をされるのは、もちろん私自身とても寂しくもありますし、何か今からでもできることはないかと考えています。

一方で、私人という立場でこれほどの活動量を丸2年間維持されてきたことは、改めて考えても非常に驚くべきことであり、「もっと頑張って続けましょうよ!」とも安易に言えないというのが正直なところです。

通常、落選中で再起を目指す政治家は、所属政党から「活動費」をもらい、また党や自身を支持する企業から「顧問」などの肩書をもらって、資金援助を受けながら生活・政治活動を続けていくものです。

ところが山田太郎さんは政党には所属せず、メインの資金源は(おそらく)「表現の自由」を支持する人々のメルマガ購読・オンラインサロンの参加費用。

こうした「草の根スタイル」で、動画配信や街宣活動などを欠かすことなく継続されてきたこと自体も、参院選での29万票獲得に引き続き新たな地平を切り開いたと思います。

そうした支えの中で、「結果が出せない」「思うように動けない」という状態に置かれていた苦悩は、同じ政治家として一定の想像ができます。

「一人では何もできない」
「所詮は野党だろう」

と言われようと、やはり国会・地方議会問わず現職議員には絶大な力があります

動画の中でご本人たちも述べているように、現職議員なら官僚たちから様々な情報をリアルタイムで得ることができるし、国会図書館が資料提供もしてくれる(これは都議会も一緒)。

国会の場で登壇の機会が限られていても、「質問趣意書(都議会で言うところの文書質問)」を提出し、政府の見解を問いただすこともできる。

こうした活動は、大政党や与党議員が馬鹿にしてやらないだけで、実は大きく事態を動かす可能性を秘めた重要な議員の権能です。

実際に山田さんは、こうした地道な活動を積み重ねて、重要閣僚から答弁を引き出して具体的な成果を残してきました。

それができなくなってしまったフラストレーションの中で、容赦なく活動は評価され、時には発言を切り取られて「炎上」する。

公人・議員であれば「批判を受けるのも仕事のうち」と割り切れるところですが、私人であれば果たしてどうか。

今回の山田さんの決断と一連の流れは、民意の中で生きる政治家として、深く考えさせられるものがあります。

いうまでもなく抜本的な打開策は、なんとしても山田さんにもう一度国会に戻っていただくことにあります。

無所属議員である私は、その点で直接的な力になれないことが非常に歯がゆいのですが、あの「29万票」の重みが今も続いていることが可視化されれば、国政復帰のチャンスは十分にあるのではないでしょうか。

本人がこうした路線を表明した今だからこそ、多くの方々が「どんな時も支援している」ことを、リアル・ネット問わず大きく示して欲しいと心から思いますし、皆さまにお願いするものです。

他には取り立てて現時点で結論めいたものがなく申し訳ないところでありますが、

「次を担っていく人が出てきて欲しい」

という山田太郎さんの思いも汲み取るべく、「表現の自由」のために活動する仲間たちと改めて連携し、今後についても考えていく所存です。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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