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政治家のチラシ(広報誌)は、不正の温床。抜本的な解決ができる、新たな仕組みはないものか…

日々のこと

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

経済港湾委員会での審議が続く日々ですが、そろそろ各地の議会で昨年度末に締めた政務活動費が公開される時期になります。

残念ながら都議会の政務活動費インターネット公開は来年からなので、今年までは都議会議事堂まで足を運んでいただかないと、詳細をご覧いただくことができません…

私の分に関しましては、今年もコツコツと頑張って領収書などデータ化し、準備ができましたら自主的にネット公開をいたしますので、しばしお待ち下さいませ。

【参考過去記事】
1位:人件費、2位:広報紙代、3位:調査委託費。平成27年度政務活動費をすべて大公開!
http://otokitashun.com/blog/daily/13714/

そんな中、またもこの政務活動費に関する地方議員の不祥事が報道されています。

橋本健市議の架空発注疑惑 印刷業者がコメント「印刷には関与していない」
http://news.livedoor.com/article/detail/13516243/

政務活動費で請求したチラシ(広報誌)が実際には作成されておらず、架空発注で領収書をgetし、不正に政務活動費を懐に入れていたのではないかとの疑惑です。

…ちなみにこちらの市議の方、とある件で注目を浴びて今回の発覚につながっているのですが、過日のフジテレビ「バイキング」の報道によると、非常に目立ちたがりなことから

「神戸のおときた駿」

と呼ばれているとか。どどどどういうことですかっ!!(白目)

閑話休題。

実はこの「チラシの作成代」は、まさに政務活動費の不正の温床になりやすい部分です。

というのも、たしかに事務局のチェックを受ける際に、作成した「現物」と領収書をセットで出すのですが、いったいどれだけの量を作成したのかは自己申告に任されているのが実態だからです。


(私の歴代チラシはコチラからご覧いただけます)

なので、どこからか領収書を手に入れて、自分のパソコンでつくったチラシを見本として1枚だけ出力して提出すれば、まったく印刷実態のないものを計上することも可能ですし、あるいは実際に刷った枚数より多い数を業者に「水増し請求」してもらい、差額を両者で山分けして懐に入れる…なんてこともできてしまいます。

今回のように「市民がチラシを見たことがない」などの疑惑が発覚し、実際にマスコミなどが印刷業者に聞き取りなどを行わない限りは、こうした不正が発見されることは残念ながらまずありえないと言えます。

架空発注や水増し請求は民間企業でもままある不正ではありますが、防ぐことはなかなか難しいもの。抜本的な解決策としては

・納品された現物の数量を何らかの形で証明する(画像など?)
・そもそもチラシに政務活動費を充てられないようにする

などが考えられます。ただ、前者も前者で捏造できそうですし、後者については何度かブログ記事で触れている通り、まだまだ「紙媒体」でしか政治の情報にアプローチできない層が多い現状において、広報誌代への支出禁止を断行するのも民主主義としてどうなのか…という疑問が残ります。

ただし、チラシ・広報誌は多くの地域で「選挙対策」と化しているケースが多いので、皆で一斉にやめるのであれば、この際ありかなとも個人的には思ってます。

当面比較的簡単にできる対策としては、領収書だけではなく印刷業者や宅配業者の納品書も同時に提出させ、それらをすべてオンタイムでインターネットに公開していくことでしょう。

メディアや市民が目を光らせ、チェックをしやすい体制を整えながら、政治家にプレッシャーを与える他ありません。

いずれにせよ、「選良」たる政治家・地方議員の間でこうした不祥事が相次ぐことは、極めて残念なことです。地方議員全体の信頼を損ね、目にする度に嫌な気分になりますが、再発防止に向けて私も情報発信や啓蒙活動に努めていく次第です。

来月には行われる予定である、東京都議会議員の政務活動費公開にもご注目下さい。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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