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安倍内閣が「喫煙天国宣言」をしたので、次期国政選挙の争点はタバコにしたら良いと思う

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

国の受動喫煙対策は、やはり骨抜きに…?東京都ではまず、速やかに子どもの受動喫煙防止策から!
http://otokitashun.com/blog/daily/15767/

先日、厚労大臣の交代で、国の受動喫煙防止対策が後退するかも?という懸念について書きましたが、残念ながら杞憂に終わらずその心配は的中しました。

鈴木五輪相 「原則禁煙でなく分煙徹底で」厚労省案に異議(毎日新聞)
https://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20170810/k00/00m/040/075000c

鈴木俊一五輪担当相は9日、毎日新聞などへのインタビューで、2020年東京五輪・パラリンピックに向けた受動喫煙対策について、「禁煙を原則とするのではなく、徹底した分煙で実現すべきだ」と述べた。厚生労働省は飲食店を含め「原則禁煙(喫煙室は設置可)」とする案をまとめており、鈴木氏はこれに異を唱えた。

(上記記事より抜粋、強調筆者)

ご、五輪相、あなたの方でしたか…。

この報道について否定的にツイートしたところ、色々なご意見が飛んできましたので、ここで改めてまとめておきます。

■分煙では健康被害を防ぐことはできません

これはもはや自明の大前提でありながら、なかなか多くの方にご理解いただけない最大のポイントなのですが、分煙では健康被害を防ぐことはできません。

「分煙では防げません」タバコ問題、受動喫煙のリスクとは
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/katanoda?utm_term=.hbpMGak2x#.sceLG9w7W

国立がん研究センターを始めとする、あらゆる医療機関・研究機関のデータがそれを証明しています。

スペースで喫煙・禁煙を仕切るのが無意味なのはもちろんのこと、個室にしても開閉のタイミングで煙が外に漏れますし、ダクトなどからも拡散します。何より、従業員の受動喫煙被害が深刻なものになります。

■「喫煙者の権利」「選択の自由」を奪うものではない

これも多く寄せられる意見ですが、確かに非常に深い論点だと思います。

「他人への被害を防ぐために、国家権力はどこまで人の権利を制限できるのか?」

という、ホッブスやロックが提唱する近代国家発足以来の大テーマだと言っても過言ではないのかもしれません。

私は小さな政府を趣向する自由主義者を自負してますので、国家や権力機関の役割は最低限であるべきだと思っています。だからといって、麻薬の使用や銃刀の携帯まで権利として認められるべきとは思いません。

やはりいくら自由や権利と言っても、一定のところで線引されるべきであって、このセンをどこに置くかはまさに個人の価値観・程度問題となるわけですね。

そこで考えなければならないのは、タバコには「受動喫煙」という被害が発生することです。

吸っている個人の健康被害だけであれば、権利や自由は極力認められるべきかもしれませんが、発生するタバコの煙によって周りに健康被害が及ぶことが確実であれば、やはり話は異なります。

■特に「子どもたち」は、受動喫煙被害から強制的にでも守らなければ!

さらに子ども(特に乳幼児)たちは、自ら意思を示すことができず、タバコの煙から逃げることもできません。吸う場所を選べる権利と能力があるのは大人たちだけであって、それは時に子どもたちの権利を明白に侵害します

だからこそ今回、都民ファーストの会は子どもがいる家庭などでも禁煙を努力義務とする条例案を検討しています。これに対しても、

「家庭の中まで入ってきて、権利を侵害するのか!」

という声がありますが、児童虐待をする家庭に児童相談所や警察が入ることを、権利の侵害とは誰も言わないでしょう。

要は、タバコの煙が明白に子どもの健康被害・死亡リスクを飛躍的に高め、それは虐待と言っても過言ではないのだと認識できるかどうかで、この価値判断は大きく変わってくるのだと思います。

■とはいえ、喫煙者の待遇を守ることも重要

一方で、原理原則だけで政策実現ができるとも思っていません。2割を切ったとはいえ多くの喫煙者がいる現状で、屋内禁煙や家庭内禁煙だけを推し進めていけば、ハレーションが起きることは避けられません。

だからこそ、屋内は原則禁煙・罰則付きの法案・条例案を進めると同時に、屋外に屋根付き・囲い付きの喫煙所整備(増設)を進めていくべきです。

受動喫煙防止によってセーブされる医療費などの社会的コストを考えれば、喫煙所の整備くらいならお釣りがくると思います。

これは以前から私が主張している政策であり、これからも繰り返し提言していきます。

というわけで、与党自民党・政府が受動喫煙防止に対してやる気がないことははっきりしてきましたので、次期の国政選挙はこれを最大の争点の一つにするべきだと考えます。

もちろん東京都からは引き続き、都民ファーストの会が選挙でお約束した条例案をしっかりと進めていきます。

都政と連携していくであろう新たな国政勢力にはぜひ、この政策に力を入れて取り組んでいただきたいと期待するところです。

そして私事ですが、おときた駿ならびにおときた駿事務所は明日14日(月)~17日(木)まで夏休みとさせていただきます。

こういう状況なので、夏休みを取るとか戦々恐々なのですが…

●新婚旅行に行ってない
●選挙もあって、娘を始めとする家族にずっと不義理を働いてきた
●特に長女は夏休みの思い出が、短い旅行ばかりでは可哀想

などもありまして、選挙が終わった今年しかない!!ということで、思い切って遠出をすることにしました。三泊五日の日程でプーケットに行ってきます。

なにせ議員になってから初めての長期休暇なのでドキドキしますが、リフレッシュをして帰国後の仕事に臨みたいと思います。18日(金)は、成田空港から都議会議事堂に直行です!

というわけで、しばらくの間メールや電話のレスポンスが悪くなりますが、何とぞご理解いただけますと幸いです。

なお、ブログ・SNSだけは雑談でも毎日更新します。タイはバックパッカーしてた時代に行きまくって6回目くらいだけど、プーケットに行くのは初めてなので、オススメスポットなどがあればぜひ教えてくださいね!

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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