ひらけ、東京!!

既得権益者の憂鬱

政治コラム

こんばんは、怒れる若者を勝手に代弁しているつもりのotokitaです。ですが今日は、我々若者世代、生産現役世代にもちょっと耳の痛い話しをしようと思います。

民主党の次期代表選が間近にせまり、候補者選択とともにまたも「増税」が話題になってきました。

本来、「増税か否か」という二者択一はまったく意味がありません。これだけ国家として借金を重ねた日本では、社会を持続可能なものにするためには「増税か、歳出削減か」という選択肢の中で、有権者に民意を問わなければならないのです

その辺りまではけっこう理解が進んできたものとも思われるのですが、日本で「歳出削減」というとすぐに「まず国会議員の給料(人数)を減らせ」「公務員の給料が高すぎる」という話しに矮小化されがちなので、もうちょっと違う角度からこれを考えてみたいと思います。

そもそも国会議員の給料を減らせというのは半分以上感情論で、確かにやらねばならないとは思うものの、それで捻出できる財源などタカが知れ狂っています。結局、みなさん具体的な「痛み」からは目を背けたいということなのでしょう…。

さて、例えば社会保障費。これは福祉や医療、介護など社会保障全般にかかる費用で、なんと国債償還費を除く国家予算の半分近く(27兆円強)を占めています。しかも少子高齢化に伴い、毎年自然増で1兆円ずつ費用が増えていく恐ろしいもので、これに比べれば「ムダの温床」と言われて削減対象になっている公共事業費(7兆円弱)など可愛いものです。

なぜこんなに社会保障費が膨れ上がってしまったのでしょう?それは、我々が普段何気なく受けている医療などの社会保障サービスに、公費(税金)が湯水のように投下されているからです

若い人には介護や年金は馴染みがないと思うので、医療を例に取ります。私たちが病気になって病院で診療を受け、薬をもらうと「自己負担」はだいたい三割です。じゃあ、残りの7割は??

この大半に投入されているのが公費、つまり税金です。「え、でも毎月毎月高い保険料が給料から引かれてるじゃん?あれから払われてるんでしょ??」と多くの人が誤解していますが、現在の日本の医療費は現役世代が負担する保険料程度ではとてもとてもまかないきれていません

この医療に投入される公費は、経済成長期の政治家たちによる大盤振る舞いの結果、現在医療費の5割にも及んでいます。つまり医療費は自己負担3割、保険料から2割、公費(税金)から5割が支払われているということです。

医療費の半額に公費が投入され、また医療が必要な老人たちは年々急激に増えているのですから、社会保障費(=国の借金)は膨らみ続けるに決まっています。

そもそもなぜ、保険料でまかないきれない部分に公費(税金)が投入されているのでしょう?常識で考えれば、払っている保険料でカバーできないのなら自己負担分を上げるのが筋というものです。

はっきりいってこの公費投入には明確な正統性はないようです。きっかけとしては1983年の老人保健制度の設立などにさかのぼりますが、結果としては大衆に迎合した政治家たちの人気取りパフォーマンスだったと言ってしまっていいでしょう。経済成長期の遺物です。

所得の低い人に安くするのなら意味がありますが、今の制度では誰でも公費5割の補助が受けられるので、社会保障を通じた所得再配分という意味すらまったくありません。ハンバーガーを買うときに国が半額払ってくれたら疑問に思う人は多いと思いますが、なぜか社会保障ではそれがまかり通っています

無限に成長が続く社会であれば、また税収が十分にある国であればそれもいいでしょう。しかし、税金を投入して本来払うべき自己負担金を下げているのなら、そしてその税金が国債発行による借金だとしたら、それは将来世代へのツケの先送りに他なりません。そう、こうしたサービスを享受している我々若者世代も、すでに将来世代に借金を送り、自分たちの負担を避けている既得権益者なのです

「増税しない」「歳出を削減する」「痛みを国民で分かちあう」とはつまり、そういうことなのです。

ちょっとした風邪で病院にかかるだけで、5000円くらい診察料を取られるようになるかもしれません。
親が要介護になれば、相当な費用がかかることになるでしょう。もらえる年金も、格段に少なくなります。

生まれてくる子どもたちのために。国の将来のために。
「痛みをとる」覚悟はありますか?

 

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おときた駿

おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 33歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。

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