ひらけ、東京!!

平成27年12月10日 総務委員会質問内容(1)

◯おときた委員 私からは、まず、こちらの東京都総合戦略の策定のコスト、労力についてお伺いをいたします。
 こういった長期ビジョンや戦略を立てることは、もちろん無意味なことではありませんが、それ相応のコストが発生をいたします。今回、こちらは法の要請に従って策定しているものになりますけれども、この総合戦略の策定に当たり、外部委託などは行っているのでしょうか。また、策定の経費と期間はどの程度かかったのかをお伺いいたします。

◯小室計画部長 東京都総合戦略の策定に当たって外部委託は行っておらず、経費は冊子の印刷に約百四十万円を支出したのみで、最少の経費で策定したものと認識しております。
 また、期間につきましては、本年七月から着手し、十月に策定を終えたことから、約四カ月を要しました。

◯おときた委員 外部委託などは行っておらず、自前で作成をしたので、費用としては印刷費の最小限しかかかっていないということでした。
 ただ、その程度の支出で済んだのは、この総合戦略の策定に先立って、昨年度に東京都長期ビジョンが策定されているからにほかなりません。実際、この総合戦略の随所に長期ビジョンを利用した箇所が見られます。したがって、長期ビジョンの作成費用も、こちら総合戦略作成の関連費用として考えられるのではないかと思います。
 そこで、昨年度に長期ビジョンの作成に要した費用の方を伺います。

◯小室計画部長 都は、昨年十二月に、世界一の都市東京の実現を目指すための都政の大方針となる東京都長期ビジョンを策定いたしました。その後、まち・ひと・しごと創生法に基づき、全国の地方自治体が地方版総合戦略を策定することとなりました。
 そこで、都の総合戦略は、都政の大方針である長期ビジョンをベースに、外部委託も行わず、コストもかけず、効率的に策定することといたしました。
 そもそも、長期ビジョンと総合戦略はこのように位置づけが異なるものであり、長期ビジョンの作成費用を総合戦略の関連費用とすることは妥当とは考えられません。
 なお、お尋ねの長期ビジョンの策定経費についてでございますが、昨年度、冊子の印刷経費として約一千百六十万円、冊子の作成経費として約一千七百九十万円を支出いたしました。

◯おときた委員 東京都としては関連経費とみなしていないということですが、東京都長期ビジョンの作成経費の中には、調査費や、恐らくビジュアルを作成する費用なども含まれていると思います。一定のコストがかかっているということがわかりました。
 さて、こちらの総合戦略の中身を見ますと、いわば総花的で、優先順位をつけた戦略にはなかなかなっていないのではないかと、そういった意見もございます。並んでいる政策の中は、どれも否定できるような内容ではないのですが、極端なことをいえば、国際都市を目指すという政策をとって外国人労働者がふえた場合、治安が悪化して安全・安心のまちをつくるという政策は満たせない、いわばトレードオフの関係になる可能性があります。これは極端な例ではありますけれども、どのような優先順位で実行していくのかを決めるのが政治であって戦略であると考えます。
 本総合戦略における優先順位の考え方を伺います。

◯小室計画部長 総合戦略は、長期ビジョンで掲げた全ての政策をまとめ直した上で、そこから真の地方創生の実現に向けた三つの視点に沿って重点的な政策を選び出し、取りまとめました。さらに、その三つの視点の中から、最重点事項として東京と地方の共存共栄に焦点を当てて、さまざまな政策を展開しています。

◯おときた委員 こちらの総合戦略は地方創生を目指すものなので、東京と地方の共存共栄の優先順位が上がるということで、そちらは理解できるところなのですが、では、この総合戦略によって地方創生の優先順位が明確化されたことで、東京都全体の長期ビジョンにも影響があるのではないでしょうか。戦略やビジョンというのは何のためにつくるのかという問いに戻れば、これは優先順位をつけるということですから、長期ビジョンにおける地方創生の立場も変わってくるはずです。
 そこで、本戦略が策定されたことで、逆に今後の長期ビジョンにはどのような影響と変化があるのかを伺います。

◯小室計画部長 総合戦略には、長期ビジョンの政策の方向性の中で、地方創生の観点から充実強化を図る政策を盛り込んでおります。
 長期ビジョンの策定から一年近くが経過する中、その時々の社会経済状況に合わせて政策の充実強化を図ることは当然であり、これをもって長期ビジョンの政策の方向性自体に影響、変化を与えるものではございません。

◯おときた委員 ご答弁をいただきまして、ここになかなか納得しがたい部分があるのですが、長期ビジョンから切り出して強化した戦略を作成したということであれば、この方向性と申しますか、やはり政策の強弱については何らかの影響があるはずです。逆に、それが全くないとすれば、本戦略というのは、計画をするための計画であって何ら意味がない、そういったことにもなってしまいかねません。法の要請に基づいて策定されたものとはいえ、しっかりと戦略策定の意義が満たせる運用をしていただきたいと感じているところです。
 最後に、こちらの長期計画の柔軟性について伺います。
 長期的な計画を複数策定することもよいのですが、例えば大規模な災害やリーマンショックに匹敵するような経済環境の変化など、外部環境が大幅に変化したとき、こういった計画の扱いはどのようになるのでしょうか。前提とされている状況が覆れば、せっかくこのように複数策定したプランが全て無に帰るということにもなりかねません。現時点で想定されている対応についてお聞かせください。

◯小室計画部長 国の通知によりますと、総合戦略の改定は、実施した施策、事業の効果を検証した上で必要に応じて行うものとされており、都としても適切に対応してまいります。
 また、一般論でございますが、都の計画は、都政にかかわる重要な社会的変動が発生し、見直しの時期が来たと判断される際には、それまでの進捗状況を踏まえつつ、必要な改定を検討するものと認識しております。

◯おときた委員 こちらの国の要請では、特にしっかりとしたアップデートに関する取り決めはないということみたいですので、東京都の自律的な確認、更新作業が必要になります。
 来年度も、また新たな視点から長期計画、アフター二〇二〇年というところが策定されるということも聞いておりますが、かなりこういった計画がたくさんあって、何が何だかわからないというような都民の声も聞かれます。
 こういった策定される長期計画がしっかりと活用される形で運用されて、そして、しっかりと区別がついて影響というのが確認できるような、そのような運用がされることを期待いたしまして、私の質問を終わります。

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おときた駿

おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 33歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。

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